2025/06/04 16:11

■アンズの種子の核
「杏に」というと、中華料理のデザート「杏仁豆腐」をイメージする人が多いのですが「杏仁」(きょうにん)そのものがどんなものかご存知でしょうか?杏には「アンズの種子の核」のことで本場中国の杏仁豆腐には文字通りすった杏仁が入っています。しかし日本で現在食べられている杏仁豆腐は、杏仁そのものではなく、エッセンスだけが使われているのです。
■独特の香りは肺機能を高める
さて、この杏仁は古くから、漢方生薬として肺や気管支など呼吸器系の病気の処方に使われてきました。東洋医学では、皮膚は肺を映す鏡と考えられ、肺の働きが良ければ皮膚はもっとつややかになるといわれています。そして杏仁には、スーッとするような独特の香りがありますが、実は、この香りこそ、肺の機能を高める働きが含まれています。鼻から吸い込まれた杏仁の香りは、気管支から肺に行ってその機能を高め、心臓の機能を強化します。それが血液の循環を活発にし、新陳代謝を促進してくれるため皮膚を若返らせてくれるのです。
■「若さの脂肪酸」パルミトレイン酸
また、杏仁から抽出された「杏仁オイル」には5種類の高級脂肪酸が含まれていますが、そのなかのひとつパルミトレイン酸は「若さの脂肪酸」といわれます。若い人の肌にはたくさん含まれているのですが、年齢とともに失われていくことからこのような呼び名があります。
つまり杏仁オイルで肌の手入れをすると若さの脂肪酸を補うことになり肌の老化予防や若返りの優れた効果を発揮するのです。組成の似ているオリーブ油等より多く含まれています。それだけではありません。杏仁オイルに含まれている脂肪酸の働きで皮膜がつくられ、潤いを保つ保湿効果を生み出したり、また肌にとって大敵である紫外線をブロックしてシミやシワなどができるのを防いでくれるのです。このように杏仁オイルは身体の中からも外からも、肌の老化を予防する働きがあるのです。
(健康栄養学博士 塚木幸江)-「健康」1998/5月号から
■杏仁オイルは杏の命
杏にオイルは、独自のルートで厳選された最高品質の杏仁を圧搾し不純物を濾過しただけの、天然の贅沢なオイルが主成分という日本で初めての高級天然オイルです。いわば、杏の命の汕です。
■パルミトレイン酸(POA)の働き
「若さの脂肪酸」と呼ばれるパルミトレイン酸には肌をつややかに保つ働きがあり、皮膚の老化と深い関係があります。ラットを使った興味深いデータがあります。
■POAを食べたラットはこんなに寿命が延びた。
POAを1%加えた飼料を食べたラット群は平均寿命が97.7日、普通飼料のものは33.6日、寿命が3倍も延びている。